枝野幸男代表は11日、都内でおこなった街頭演説の合間に記者団の取材に応じました。総選挙も近くなり、無党派層に向けた活動を始めたと述べた上で、「想像以上に、有権者の皆さんがいま自民党内でおこなわれている準決勝(=総裁選)よりも、総選挙に向けて選挙モードに入っていると痛感した」と語りました。
 さらに、こうした有権者の反応を受け、立憲民主党の政策や思いを全力をあげて訴えるよう全国に指示し、党本部としても活動していくと述べました。

 記者からの主な質問とその回答(要旨)は以下のとおりです。

Q:昨日、自民党総裁選の主要な候補者が出揃った。その中にワクチン接種担当大臣の河野氏が入っているが、こうした顔ぶれについての受け止めを

 総裁選挙であと3週間、その後総選挙等の政治日程・カレンダーを見れば、誰でも約2カ月以上の政治空白になるのはわかっています。
 いずれも与党の中心人物であるので、そういった先の話についての訴えも結構ですが、同時に足元でやるべきことをやるように、しっかり与党として動いていただきたい。

Q:衆院選に向けた街頭演説の事実上のキックオフという認識で良いか。どのくらいの頻度で今後続けていくのか

 無党派の皆さんに訴える街頭活動という意味では、今日がスタートになります。異例の段取りで進む総選挙になりますが、私たちの意識としては、もう衆院が解散されている状態と一緒。一方で、現職、特に幹部やコロナ対応チームは引き続き、いまできる、いまやらなければならないコロナ対応などについての仕事をしながらですが、それぞれの地域の仲間には解散したつもりで活動するよう指示していきたい。

Q:街頭演説やオンラインでの発信、記者発表も増えていますが、来週以降、例えば新しい発表していくなどどうしていくのか。また、来週、結党1年を迎えますが、そこでどういったことを発信していきたいか

 もともと8月に、いわゆる政権政策を特定の切り口で順次発表していく用意をしていました。コロナの状況を踏まえて、少し抑えていましたが、これを順次進めていきたいと思っています。先日の初閣議で決めることというのも、その一端であります。これは適時適切に打っていきたいと思っています。

 立憲民主党の訴えに多くの皆さんにご理解をいただいて、党派超えて、いまの自公政治を変えていくという戦いが始まっていますので、結党1年という内輪の考えにふけっている場合ではないと思っています。

Q:共産党の小池書記局長が9日のテレビ番組で、立憲民主党との候補者調整について、一緒になって勝てるところは調整しようと発言しました。これに対する受け止めと、今後共産党との候補者調整をどのようにすすめていきたいか

 私なども似たような趣旨で申し上げてきていることに、近いことを言っていただいたことは大変うれしく思っていますが、具体的なことは相手のあることですので、ある程度相手と認識が共有したところで、ご説明をしていきたいと思っています。

Q:今後、衆院選にむけて、どうやって露出を増やし、発信力を強めていくか

 皮肉と思わず聞いていただきたいのですが、従来から、野党の政策は、なかなか平時には実現可能性が低いものですから、メディアの皆さんも、現場の皆さんは頑張っていただいても、なかなか取り上げていただけない。
 ある意味それは必然性があるのだろうと申し上げてきました。一方で選挙の際にこそ、まさに各党対等に与党に偏らず、メディアの皆さんも発信をしていただけるし、また放送などはそういう法律上の義務もあることですので、取り上げていただける状況に入ったと思っています。その状況と、メディアの皆さんの期待といいますか、そういったものにきちんと応えて発信していきたいと思っています。

Q:一本化の調整ですが、時期の目処をお持ちであれば

 相手のあることですので、こちらの希望とかだけを申し上げると、上手くいくものも、上手くいかなくなるので、従来から申し上げた通り、総選挙の公示までには整理はしなければならない。後ろが切れている、期限があるのは間違いない。それは分っています。

Q:今週1週間、総裁選に向けた動きが自民党内で活発になっていました。街頭演説でも発言がありましたが、それの受け止めを

 総裁選挙をされることは内部のことですから、われわれが何か申し上げることではありませんが、うちの国対委員長が「9時5時は」という言い方をしましたが、われわれ国会議員の本業は党内抗争することではありません。特に緊急性を要するコロナについて、しっかりとやるべきことをやった上で、やっていただきたいと思っています。

https://cdp-japan.jp/news/20210911_2064