立憲民主党は2月21日、「就労支援給付制度の導入に関する法律案」を衆院に提出した。

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立憲民主党「年収の壁」等に対する提案.pdf

 「就労支援給付制度」は、(1)配偶者の扶養家族だった方が年収130万円を超えて働く場合、社会保険料の負担が生じて手取り収入が減少する状態が生じないよう、年収が130万円を上回って一定額に達するまでの間、年収の増加に伴って徐々に金額が減少する給付金を支給する「就労促進支援給付」と、(2)配偶者のいないフリーランスの方など、低収入にもかかわらず社会保険料を負担して手取り収入の少ない年収130万円前後の方に対し、130万円を上回る場合には(1)と同様の給付金を支給し、130万円を下回る場合は他の給付による支援が得られない年収の水準まで給付金を徐々に減少させながら支給する「特定就労者支援給付」の二つの制度から成ります。

 前者は、「年収の壁」により就労を調整している人が壁を感じずに働けるようにするための仕組みです。一方、後者は、前者の給付との公平を図るとともに、低所得でも社会保険料を負担しながら働いている人の「年収の歪み」を埋め、働く意欲を高めるための仕組みです。

 なお、いずれの給付制度も、政府が(1)国民年金法の第3号被保険者に係る制度の見直し、(2)厚生年金保険及び健康保険の適用範囲の更なる拡大、(3)多様な就労形態に応じた処遇の改善、社会保障の充実等のための方策について検討し、その結果に基づいて抜本的改革を行うまでの「当分の間の措置」であることも規定しています。
 
 法案提出後の記者会見で、筆頭提出者の階猛衆議院議員は冒頭、「年収の壁」と言われるものには2つあること、そのうち「106万円の壁」は越えると厚生年金等の負担が発生するものの、年金給付等のメリットがあるため、比較的問題がないこと、一方で「130万円の壁」は扶養が外れて手取りが減るだけでなく、保険料を納めても追加の年金給付等のメリットはないため、「就労促進支援給付」の必要性は高いことなどを説明しました。また、法案の仕組みは過渡的措置であって「年収の壁」そのものをなくすことや、フリーランスの人などの所得を底上げすること等の本質的解決策が必要であると述べるとともに、「(支給対象となる年収の上限額や両制度の運営に必要な財源調達など)詳しい制度設計は政府の方でなお検討すべき部分があるので、プログラム法案になっている。私たちが政権を取って細かいところはつめていきたい」と制度の実現に向けた意気込みを語りました。

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 法案提出者は、階猛(筆頭提出者)、柚木道義、中島克仁、井坂信彦、早稲田ゆき、堤かなめ各衆院議員です。また、厚生労働部門長の高木真理、厚生労働部門長代理の打越さく良各参院議員も出席しました。

就労支援給付制度の導入に関する法律案.pdf
就労支援給付制度の導入に関する法律案要綱.pdf