菅直人さんの後継に、松下玲子武蔵野市長か

東京都武蔵野市の松下玲子市長(53)が5日、市長を辞職して次期衆院選に立憲民主党公認として東京18区(武蔵野市、小金井市、西東京市)から出馬することを表明した。すでに次期衆院選で同選挙区から出馬しない意向を示している立憲の菅直人元首相(77)の後継。同日、市内で行われた自身の後援会の集会で報告した。

辞職時期は明言せず

辞職時期については「市政に影響が出ないよう調整中」と明言しなかった。2期目の任期を約2年残す中での市長辞職には「市政投げ出し」との批判が集まりそうだ。

松下氏は集会で、市長としての約6年間を振り返り、学校給食費無料化や気候変動対策など、自治体個別での対応の限界と国として取り組む必要性を実感したと強調。「(立憲として)もう一度政権交代を実現し、政治を大きく変化させたい」と誓った。菅氏も集会に駆け付け、「松下さんなら後を託して頑張ってくれる」と後押しした。

松下氏は都議(2期)を経て平成29年の同市長選で初当選。令和3年に再選した。市長選ではいずれも自民系の新人をダブルスコアで下す圧勝。リベラル色が強いとされる土地柄を反映した結果となった。

外国人投票権は道半ば

選挙では多くの支持を得てきた松下氏。ただその市政運営には疑問符が付いたこともある。その最たる例は、再選後に制定を目指した日本人と外国人を区別せずに投票権を認める住民投票条例だ。

再選後間もない3年末、市議会に同条例案を提出。これに対し市民から「周知不足だ」として反対意見が上がったほか、外国人への投票権付与に不安を訴える声が続出。市民の反応などもあり、市議会が反対多数で否決した。ただ、松下氏はその後も同趣旨の住民投票条例制定に意欲を示し、今年7月には、議論を仕切り直すため有識者懇談会での議論を始めた。

肝いり施策の議論が続く中で市政を離れることに、「市政投げ出し」のイメージは否めない。松下氏も集会で「任期途中で辞めることには葛藤がある。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と述べた。同市在住の主婦(39)は、「次は腰を据えて4年間市民を考えることができる市長を」と話す。

次期市長選も女性擁立か

松下氏の国政転出を受けて支援者からはすでに「松下市政継承を」との期待が高まる。松下氏自身は後継候補に関する発言を控えているが、女性を軸に選定が進むとみられる。

同市長選は平成17年以降、リベラル系候補が自公系候補に勝利してきた。国政での逆風も続いているため、自民都連内では早くも敗戦ムードが漂う。「次回も勝つのは難しい。誰か出さなければならないが、これという人物は浮上していない」(自民中堅都議)といい、対抗馬擁立のハードルは高い。また、小池百合子東京都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会が、同地で長年続くリベラル対自公の構図にどのように関係してくるのかも注目される。

(産経新聞11.5)

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