【世論調査/12月第4週】高市内閣75.6%で年内最終週、自民29%維持も無党派層が増加
本記事では、世論調査会社グリーン・シップの「世論レーダー」が全国規模で毎日実施している調査データの提供を受け、内閣支持率や政党支持率の週次分析をお届けします。
内閣支持率75.6%、年末も75%台を堅持
12月22日〜28日の高市内閣支持率は75.6%(前週比-0.3pt)となりました。不支持率は17.4%(前週比-0.9pt)と低下しています。
今週は26日に令和8年度予算案が閣議決定され、一般会計総額122兆円超という過去最大規模の予算案が示されました。高市首相は年明けの通常国会での早期成立を目指す考えを表明しており、予算審議が新年の焦点となります。
直近4週間の推移を見ると、支持率は77.2%→75.7%→75.9%→75.6%と、概ね75〜77%の範囲で安定して推移しています。発足から約2ヶ月が経過してもなお75%を超える支持率を維持しているのは、歴代内閣と比較しても異例の高水準です。補正予算成立や暫定税率廃止など、物価高対策を中心とした政策の着実な実行が評価されていると考えられます。
一方で、日中関係の悪化懸念がくすぶっています。高市首相の国会答弁を契機とした両国関係の緊張は長期化の様相を呈しており、来年のAPEC首脳会議を見据えた外交手腕が問われることになります。
自民党29.0%で横ばい、無党派層が再び増加傾向
政党支持率では、自民党が29.0%(前週比±0pt)と横ばいで推移しました。前週に29%台を回復した後、その水準を維持した形です。高市内閣は依然として高い支持率を誇っていますが、自民党支持率は30%の壁を超えられずにいます。「高市首相は支持するが自民党全体への信頼回復には至っていない」という有権者の複雑な心理が表れていると言えるでしょう。
野党では、国民民主党と参政党がともに支持率を下げました。国民民主党は9.0%(前週比-0.4pt)、参政党も9.1%(前週比-0.4pt)となり、両党ともに勢いがやや鈍化しています。立憲民主党は6.0%(前週比-0.4pt)と低下し、野党間の支持率競争で後れを取る状況が続いています。
共産党は3.1%(前週比-0.7pt)と今週最大の下落幅を記録しました。一方、れいわ新選組は3.9%(前週比+0.2pt)、日本保守党は3.2%(前週比+0.1pt)とわずかながら上昇しています。
連立与党の日本維新の会は6.8%(前週比±0pt)と横ばいでした。衆議院の議員定数削減法案は通常国会への先送りが決まり、維新が求める「身を切る改革」の実現は持ち越しとなりました。
注目すべきは「支持政党なし」が22.6%(前週比+0.5pt)と増加していることです。年末年始で政治への関心が一時的に低下する傾向はありますが、無党派層の拡大は来年の政局に影響を与える可能性があります。
内閣支持率・政党支持率調査について
記事内で紹介している内閣支持率・政党支持率調査は、筆者が代表を務めるジャッグジャパンが、世論調査会社グリーン・シップとの業務提携のもと、グリーン・シップが提供する日次世論調査「世論レーダー」のデータから、一般に公表しているものの一部を利用しています。本記事は、同社からのデータ提供をもと、オリジナルに作成しています。
調査概要
調査機関:グリーン・シップ(世論レーダー)
調査期間:2025年12月22日〜28日
調査手法:携帯電話調査(RDD方式)
サンプル数:N=3,111(有権者ウェイトバック集計)
※本調査の詳細データは、PRTIMESにてプレスリリースとして公開しています。
