(1)広島3区をめぐる発言
安住幹事長は、前日22日に野田佳彦代表が公明党の斉藤代表の地元である広島3区について、党の擁立を見送る可能性に言及した発言について、「役員会の場で代表から『不適切な発言だった』との説明とお詫びがあった」と明らかにしました。その上で、公明党との関係については「公明党は政権与党を離れ、野党として中道勢力の結集を掲げている。来年以降、立ち位置は近くなる」と述べ、国会運営などで連携できる分野があれば協力していく考えを示しました。「立憲民主党は高市政権に代わる受け皿として毅然と立つ。公明党に限らず、考えを同じくする勢力とは連携していきたい」と語りました。
(2)税制・財政運営と特例公債法
税制改正や国会戦略について問われた安住幹事長は、「年明けにじっくり考えたい」とした上で、特例公債法をめぐる議論について自身の経験を踏まえて言及しました。財務大臣時代を振り返り、「特例公債法を政局の道具にすることが、日本にとって決して良いことではないと痛感した」と述べ、現在の5年ごとの改正制度についても「政府に一方的に委任した結果、積極財政・放漫財政に歯止めがかからなくなっている」と指摘しました。「5年に1回で本当に十分なのかを、党としてきちんと議論した上で結論を出したい。要求が通れば賛成するような安易な態度は取らない」と強調しました。
また、来年度当初予算案が過去最大規模となる見通しについては、「補正予算で国債発行のタガが外れたのではないか」と懸念を表明。長期金利上昇や円安進行による影響に触れ、「財政破綻や通貨価値の下落は、年金生活者や低所得者に最も深刻な打撃を与える。予算委員会で正当性を厳しく問う」と述べました。
(3) 副首都構想・選挙制度改革
副首都構想をめぐる議論について安住幹事長は、「首都機能移転は何十年もかけて議論してきた重いテーマであり、連立合意のために安易に扱うべきではない」と批判しました。特定の地域や政党の都合で進められる構想には「断固反対する」と述べました。
また、選挙制度をめぐっては、多党化が指摘される現状について「小選挙区制の下では、実態として8割近くが2大勢力に集約されている」と説明。「自民党に代わる政権を小選挙区で争うことができるのは立憲民主党しかない」とし、野党第1党としての責任を強調しました。
制度改革については「30年を経た制度を検証することは必要だが、十分な総括なしに壊すべきではない」と述べ、衆院の議会制度協議会で時間をかけて議論すべきだとしました。
(4) 選択的夫婦別姓
選択的夫婦別姓をめぐり、安住幹事長は「通称使用の法制化には反対」と明言。「結婚のたびに名前の問題で若い人を悩ませるべきではない。世界水準に合わせ、別姓を選択できる制度こそ現実的だ」と述べました。その上で、「選択できる社会こそ中道であり、押し付けは保守ではなく国家主義的だ」と語り、来年はこの問題で正面から論戦を挑む考えを示しました。
令和8年度予算案対案作成へ
⑸2026年度予算案について
令和8年度当初予算案が閣議決定されたことを受け、安住幹事長は「大盤振る舞い予算だ」と指摘。「市場は長期金利の上昇を見ても分かるように、国債の発行を含めて大規模予算に対して警鐘を鳴らしていたにもかかわらず、昨年度を大幅に上回る予算編成をした。さらに不要とも思えるような基金に額を盛り込んで、かさを大きく見せかけている」と述べました。
その上で「これから1カ月、年末年始を挟んで、この予算の総チェックを行って、やはり正すべきところはちゃんと正し、持続可能な財政の中でより効率的な予算ができるよう、より良き修正が図れるような対案を作っていきたい。われわれから見ればベストな予算だとは全く思ってない」と、通常国会に向けた方針を示しました。
⑹給付付き税額控除に関する協議について
政府が設置を検討している社会保障国民会議への参加について安住幹事長は「水面下で話し合いは続いており、確定的なことは年明けに持ち越しになる」と説明しました。
さらに安住幹事長は「政府の傘の下で、政府に都合のいい検討会議ならわれわれは一切参加しないと言ってきた。公明党もわれわれも同じことを言っていた」と述べた上で、「年末に出てきた案は、政府の傘ではなく、給付付き税額控除を最初から呼びかけていたわが党や賛同している党と、政府側との合同協議会的なものではどうかという提案があった。今これを具体的に詰めている」と明らかにしました。
また「政府と対等な形の合同の協議体の中で、給付付き税額控除制度の議論がちゃんとできる素地ができるのであれば、これをスタートさせる。事務局をどこに置くのかなど細部にわたった詰めをちゃんと行い、できれば通常国会の前には結論を出したいと思っている」と述べました。
⑺林芳正総務大臣の労務費問題について
林総務大臣が昨年の衆院選における自身の陣営の労務費をめぐり、不適切な経理処理があったと公表したことについて、安住幹事長は「総務大臣は選挙を所管する大臣だ、他の大臣とは重みが違う」と指摘しました。その上で「公正な選挙を呼びかける責任者が総務大臣だ。明るい選挙を推進して違反のないようにしましょうと運動を呼びかける責任者が、自らそうしたことを事務所でやっていたとなった時に、『はい、そうですか』とはならないのではないか」と述べ、「どういうことであったのか調査をさせていただいて、責任の取り方を含めてこれが本当に適切なのかどうか、予算委員会までにはしっかり準備をしていきたい」と語りました。