泉健太政務調査会長は22日、国会内で定例記者会見を開きました。政府が発令を検討している緊急事態宣言、国会審議中の少年法改正案と入管法改正案への修正案、歳費法等改正案の検討――などについて言及しました。

4都府県への緊急事態宣言

 東京、大阪、京都、兵庫の4都府県で新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、政府が緊急事態宣言の発令を検討していることについて「怒りを覚える」とコメントしました。2月、3月の時点で宣言を解除すれば、4月には現在のような状況に陥ると警告してきたにもかかわらず、結局発令へと追い込まれてきたことから「本当に策を打たなかった証だ」と政府の対応を厳しく批判しました。

 その期間について最低3週間という案が出ていることに関して、全国民が家に留まり、社会的活動を全面的に控えれば、一時的に感染者数が減るだろうが、解除すればまた元に戻ってしまうと懸念を表明しました。3週間であれ1カ月であれ、「そこで何を達成したいのか、その後どのような状態を作っていきたいのかまで含めて明確にする必要がある」と説きました。

 現在、感染拡大に伴って医療機関の病床を増やしても、看護スタッフが不足している問題があると指摘しました。この事態を打開するため、「新型コロナの対応にあたっている看護師に対して、時限的にでも特別な補助や給与の上乗せなどに進んで予算を確保していくべき」と提案しました。

少年法改正案への修正案

 今国会で議論されている少年法改正案については、立憲民主党が修正案を提出していると報告しました。ぐ犯(虞犯)の少年に一定の配慮をしてきたという経緯、さらに18歳、19歳の少年の更生可能性を踏まえ、保護処分を止めたり、報道や出版における犯罪被害者への配慮などを盛り込んでいると説明しました。

入管法改正案への修正案

 現在、衆院で審議されている入管法改正案に関して、外国人収容の長期化や名古屋入管収容者の死亡など、痛ましい事例が発生していることを問題視。それに対して立憲民主党が難民認定を国際水準にすること、収容期間の上限を定めることなどを柱とする対案を提出していると説明し、「ぜひ私たちの案について、政府は耳を傾けるべき」と求めました。

歳費法等改正案の検討

 参院選広島選挙区をめぐる公選法違反事件で有罪が確定した河井案里前参院議員の歳費に関して、逮捕され国会を欠席しても歳費が支払われ、さらに有罪が確定し当選が無効になっても歳費を返還する義務がないという現行法の規定に疑問を呈しました。これを是正するため、「公選法第11条の選挙買収の罪で起訴された国会議員については歳費の支給停止するとか返納を可能にするといったことも含めて歳費法等の改正を検討したい」と言及しました。

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