党国際局は21日、国会内で第3回立憲国際カフェを開催。台湾のオードリー・タン(唐鳳)デジタル化担当大臣に「台湾のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)対応」と題してご講演頂きました。今回は、最近台湾で新たに導入された「実聯制」というコンタクト・トレーシング(濃厚接触者追跡)の自動化システムなどについてお話を伺いました。

 会の冒頭、亀井亜紀子国際局長のあいさつでは、「台湾のコロナ対策について当事者に伺いたいと思い、台北駐日経済文化代表処にご相談したところ、『コロナ対策についてであればオードリー・タン デジタル担当大臣が一番適任ですよ』と素晴らしいご提案をいただいた。立憲国際カフェとしては初めて、スピーカーが海外からオンラインで参加するという形をとった」と、今回の開催に至った経緯について説明がありました。

 講演の主なポイントは次の通りです。

 1.今回、台湾が導入した新システムは、QRコードを使った濃厚接触者追跡用のアプリ。感染拡大防止策として人々の行動を追えるよう、個人の位置情報の記録を手助けする。例えば飲食店などに入店する際、店側が用意したQRコードを読み取ると、SMS(ショートメッセージサービス/ショートメール)画面に切り替わり、表示された内容をそのまま当局に送信すると、個人の位置情報などが記録される仕組み。

 2.基本はSMSを利用しているので、例えばQRコードが読み取れない携帯を使っている高齢者でも、当局の伝染病予防ホットラインの電話番号宛てにSMSを送信することで同システムの利用が可能。また会員登録などの入力は不要。

 3.電話番号や位置情報など、必要最低限の情報の収集のみが認められている。またこれらの情報は、行動歴や接触歴を調べる疫学調査や個人への連絡にのみ利用される。個人情報は店側に残す必要はなく、記録は通信会社で28日間保存された後、削除される。

 4.このシステムによって、濃厚接触者の追跡が自動化され、煩瑣な作業から人が解放されると同時に追跡にかかる時間も大幅に短縮される。

 5.同システムは、昨年薬局等のマスクの在庫をリアルタイムで地図上に表示するアプリを作った、1万人以上からなるエンジニア等の専門家のコミュニティと共同開発したもの。開発にとりかかってからわずか数日で完成した。

 6.QRコードやSMS、APIなど、すでに長年使用されてきた既存の技術の組み合わせで出来ているので、最初から完成度が高く、ストレステストもさほど必要としなかった。

 講演の後、会場またはオンラインで参加した国会議員や自治体議員との間で質疑がおこなわれ、「新規開発したシステムのエラーを、国民の信頼を損ねることなく改善する方法は」「システムを改善していくという考え方、枠組みを私たちはどのように身に着けたらよいのか」「IT人材をどう育てるのか」「台湾のCOVID-19感染状況」「ワクチン接種のためのシステム構築は」「SNSなどによる個人攻撃などを防ぐには」「デジタル化の下で監視社会とならないための工夫は」など積極的に質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

20210521 161822.jpg

https://cdp-japan.jp/news/20210521_1409