10日、参院厚生労働委員会で閉会中審査があり、会派を代表し立憲民主党から、石橋通宏議員が質問に立ちました。石橋議員は、国内で感染が急拡大しているCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)への政府の対応について、田村憲久厚労大臣をただしました。各地の感染状況について統一的な判断基準を一向に提供しようとしない政府に対し、石橋議員は「『どう行動すればよいのか分からない』と国民が混乱している。国民の皆さんの立場に立って考えられたことはありますか」と怒りを露わにしました。石橋議員が取り上げたのは(1)3月に国内ワクチン接種が始まるとの報道について(2)国内各自治体における感染ステージの把握(3)悪化する国内の雇用環境(4)サイレント内定取り消しへの対応――の4つのテーマでした。

 冒頭、石橋議員は、新型コロナウイルスのワクチン接種が3月に始まるという報道を取り上げ、事実確認をしました。これに対し、田村厚労大臣は「そういった発表の事実はない」と明確に否定しました。石橋議員は「英国でのワクチン接種開始の報道などを受け、国内でも期待が高まっている。不確かな情報が報道されると、国民の皆さんの不安がまた増幅しかねない。厚生労働省としてしっかり情報開示をしていただきながら、皆さんの不安解消に努めていただきたい」と、正確かつタイムリーな情報開示を政府に要請しました。

 次に石橋議員は、国内の各自治体における感染状況の把握について質しました。感染状況について、国内で統一された基準がなく、全体の現状把握が難しいことを指摘。厚労省に対し、各自治体における感染の現状をどの程度正確に把握しているのかただすとともに、現状でステージ3に該当する地域があるのかたずねました。
 これに対し、田村厚労大臣は、「定義がはっきりしない」とした上で、あくまで自治体側が判断する内容であると主張しました。この答弁に対し石橋議員は「地方ごとにバラバラの曖昧な基準ではよく分からない。『どう行動すればよいのか分からない』と国民が混乱している。国民の皆さんの立場に立って考えられたことはありますか」と政府の対応を厳しく批判しました。

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 さらに石橋議員は、女性の失業に加え男性の失業も上昇しつつあると指摘し、雇用環境が悪化する現状についても取り上げました。雇用の維持のための政策に加え、すでに失業してしまった方々に対する支援も拡充する必要があるとして、(1)休業支援金の対象を大企業にも拡充する(2)失業手当の期限延長だけでなく、中身も拡充する(3)求職者に対する職業訓練策の拡充(予算の拡大と要件緩和)――の「3点セット」の実施を政府に求めました。これに対し田村厚労大臣からは、(1)雇用調整助成金に関しては現状の体制のまま2月まで延長すること、(2)休業支援金については、本来中小企業向けの制度であり、大企業にその責任を果たしてもらう、(3)失業手当については、延長はすでに決定しているが金額の引き上げは再就職意欲をそぐので検討していない(4)求職者支援制度の拡充に関しては、家計の担い手については貸付で対応する――といった答弁がありました。石橋議員は「あまりに冷たい答弁だ。本当に現場を見ているのか」と答弁内容を厳しく批判しました。

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 最後に石橋議員は、就職内定者に対し無理難題を言い内定辞退に追い込む等の、いわゆる「サイレント内定取り消し」について取り上げ、「『絶対に許さない』という決意を政府が示さないから、こういうブラック企業が出てくる」と国による取り締まりの強化を求め、この日の質問を終えました。

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